東北支援の会 2012年6月写真報告
 半年ぶりに 気仙沼、陸前高田、大船渡に行って来ました

本サイトの番目、 東日本大震災累計で 番目お客様です。 
当初の目標であった4月から2か月遅れてしまいましたが、半年ぶりに被災地に行って来ました。
今回は日帰りです。東京駅を07:16発の はやて101号に乗り 一ノ関着が09:32。そして一ノ関駅で
レンタカーを借りて、いつもの 気仙沼、陸前高田、大船渡往復の旅に出来ました。一緒にご同行
頂いた有志の皆様。本当にありがとうございました 。Ver2 6月29日 文責 垣見 裕司

瓦礫が撤去されつつあり、道路は土盛りされてはいました。しかし
タイトルの通り、津波を受けて住めなくなった住宅等や瓦礫の撤去は、一応進んでいました。
また道路も相変わらず「冠水時通行止め」というよくよく考えると恐ろしい道路標識は至る所に
ありますが、その一方1m位は高くしたのでしょうか。土盛りした道路整備もかなり進んだのは
一応の進歩と思います。

しかし、それは「復興」には ほど遠いというのが率直な感想です。
例えばテレビニュース等で「気仙沼魚市場が復興しました」と紹介され、セリをしている動画等
を見たならは゛、復興は始まったのかと思った人も少なくないでしょう。その動画には嘘はなく
写真を限定して撮ればこの通り、ごく一部のハードは作られたのかもしれません。
 
しかし 直ぐ右側を見ればこの通りです。また漁業は、魚市場を建設すれば活気が戻るという
ものではなく、仲買人、冷凍倉庫、加工業、缶詰工場、物流業者等、今風に言えばサプライ
チェーンが完成しないと、本当の復興とは言えないのではないでしょうか。

下記写真は昨年4月の訪問以降、定点観測をしている カメイさんの気仙沼支店とSSです。
道路も土盛りされ、波打ち際状態は、解消されていましたが、港街としての人口は非常に
少ないようなので、経済活動はまだまだなのでしょうか。片づけられていましたが、営業
再開には、ほど遠いようです
 

また気仙沼から国道45号に出るまでの通りにある非常に大きい船も、相変わらず放置された
ままです。左隣の車の相対的大きさから、如何にこの船が大きいのか分かると思います。
ちなみに「船の所有者が所有権を放棄すれば撤去費用は国の負担」と聞いていますので
この船が、なぜ未だにここにあるのかは不明です。

その一方、仮設のプレハブながら、コンビニが新店舗を出しているのは大変うれしく思います。
コンビニは、ガソリンスタンド以上に「ライフライン」の一翼を担っていると思います。

陸前高田 高田高校仮設住宅 隣 陸前高田 癒しの公園  
その場所は、県立高田高校の少し北、高田町長砂仮設団地のすぐ東にあります。
このようなベストポジションに、佐々木様個人の土地(山林?)を所有されていたことも
奇跡ですが、その土地を無償提供するというご英断も大変なものだと思います。

 

癒しの森公園そのものは、東京赤坂ロータリークラブを始め、東京南、東京西、東京中央
東京中央新、水沢東各ロータリークラブが、陸前高田RCを応援する形で出来ました。


この公園には、何と集会所まであるのです。この6月19日時点では、電気もガスも水道も
まだ設置されていませんでしたが、下記の通り、陸前高田RCの今年度の最終例会が
開催され、私たちも参加させて頂きました。写真の通りですが、思った以上に広く
玄関スペースまで含めると、30畳くらいはありそうな感じでした。
すぐ隣の仮設住宅の方々からは、集会場として使わせてほしい。更にカラオケセット等が
あると嬉しい等、要望が来ているそうです。

花壇&畑 生き物を育てるという 生き生きプロジェクト
公園と集会所は出来ても、震災で辛い思いをして、仮設住宅で引きこもってしまう方々に
何とか生きがいをもってもらうことは出来ないだろうか。その解決策として佐々木様から
ご提案頂いたのが、花壇・畑生き生きプロジェクトでした。公園と集会所から一歩も二歩も
進めて、花壇や畑を仮設住宅の皆様に作ってもらおう。公園の支援決定には間に合わな
かった東京紀尾井町RCでしたが、このプロジェクトは賛同が得られ、資金をお送りしました。
こちらがその花壇と畑です。また畑には農機具や耕運機、それを入れる小屋も必要という
ことで、小屋資金と農機具資金も含めて支援させて頂きました。



ちなみにこの畑からの眺めは素晴らしく、何と高田松原の最後に残った1本松も見えます。
皆様も陸前高田に行った際は、是非 この公園を訪れ、また水戸RCの秋山ご住職提供の
供養塔にもお参り頂ければと思います。
陸前高田 旧市街地の現状は
下記写真は陸前高田市役所です。車もほとんど通りませんので、全く変わっていません。

この市役所玄関には未だに祭壇が設けられていましたので、今回も東京から持参した
お線香にて、でしっかりお参りさせて頂きました。
右の写真は、市役所の真ん前にある市民会館です。ここはご覧の通り3階建てです。
一方市役所は4階建て。市役所の屋上に逃げ方のみ助かった現実。
市役所屋上から市民会館屋上の方々を見送った心境を思うと、本当に心が痛みます。
ちなみに我々外部の人間がとやかく申し上げることではありませんがこの陸前高田市役所
と市民会館は、今年度中に取り壊すことが決定したそうです。本HPをご覧の方で、この厳しい
現実をまだ見ていらっしゃらない方は、是非現地に行ってお参りして頂きたいと思います。

大船渡の らくらくセルフ丸新 新沼社長にもお会いして来ました
今回は大船渡にも足を延ばし、らくらくセルフ丸新の新沼社長にもお会いしてきました。
「国、県、市等のお役所は、何もしてくれないどころか何も決めてさえくれない」と地元の方は
大変ご苦労されているようですが、新沼社長のSSは、規制の少ない国道45号の陸側(西側)
なので、SS改装は着々と進んだようです。下記写真の通り、防火塀もきれいなり、SS併設の
シーガルコーヒーショップも順調のようで、さすが震災後1週間で仮営業を始めた 新沼社長
の行動力はすごいと改めて感服した次第です。


しかし 新沼社長にようにSSをほぼ元通り以上に復興出来た方はごくわずかでしょう。
仮設住宅に住まわれ、仕事や職場を奪われ、あるいは無くし、もんもんとした日々を送られて
いる方がほとんどだと思います。
しかし、東京にいて日本の今を見る限り、震災復興問題が、原発問題にすり替わり、それが
再稼働決定で、日本の将来のエネルギー戦略がしっかり議論されないまま、政治の中心は
消費税と解散総選挙に移ってしまったようです。
本来なら地元での最有力議員のはずの小沢さんが、今こそ「復興支援を忘れないで下さい」
と国に働きかけるべき時と思いますが、またまた党を分裂させて、国民の多くが望んでいない
新党結成へなどという話を聞くと、被災していない私でさえも憤りを感じてしまいます。
1年間の ご報告  
本 東北支援の会は、決算月等は特に決めないでスタートしましたが、
発足より1年立ちましので一応6月末で会計を締めてみました。
その結果、東北支援の会の直接の口座経由および関連した
情報やタイミングで行われたロータリークラブや個人の寄付
も含めて、その義援金総額は、ちょうど500万円となりました。
支援先は、三件。その金額の開示は、ご遠慮させて頂きますが
交通費等の経費は、私はもちろん同行して頂いた方も含め、すべて
自腹で払っておりますので、皆様から頂戴したお志しは、全額、
間違いなく被災地にお届けしたことを、ご報告する次第です。
尚、2年目となる7月以降も支援は継続しますが、被災地のニーズは刻々と変わっているので
実態をよく把握し、有意義かつ効率的な 心の支援をしていきたいと思います。

義援金口座は下記の通りです。支援頂ける場合は、事前にこの連絡ページからご一報
頂ければ幸いです。私の個人メールアドレスをご存じの方は直接メールで結構です。


    みずほ銀行 麹町支店 普通 1251115
    東北支援の会 (トウホクシエンノカイ)